知的障害をもつ人や高齢者の中には、家族が知らないうちに家から出ていってしまい、みんなに心配をかけてしまう人がいます。このような時、監視システム的なものの導入が考えられてしまいがちですが、プライバシーの問題を考えると、その導入は慎重に行われるべきでしょう。
自己管理できないから監視しなければならないのですから、まず、できるかぎりその人が自分で判断できるような道具を提供することが大切なように思われます。このような認識のもとに、徘徊のある人へのアプローチは、次のような段階で考えてみてはどうでしょうか?
1.対象者が時間などを自分で理解できるようにする
例えば、時計を見てわからなくても、「今は寝る時間」というようなことが視覚的にわかる道具(タイムエイド)があれば、時間を無視した徘徊などは防げるかもしれません。
2.対象者の動きに合わせて自動的にプロンプト(手がかり)を流す
例えば、VOCAとスイッチを組み合わせて、ドアを開けようとすると「今はまだ寝る時間ですよ」というような音声が流れるようにしておくと、そのメッセージを聞いて「今は出歩く時間ではない」と気づけるかもしれません。
3.他者からのアプローチを受ける
以上のように、徘徊者が自分で気づける対策をしてもおさまらず、その人の安全などが保てない場合は、監視システムなどの導入を検討する必要があるかもしれません。
*『こころリソースブック』第16章「コミュニケーション」、第21章「ナビゲーション・監視」、第22章「時間」を参照して下さい。
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