こころWeb

ネットワーカー実例集

島根県 田部さんの場合

田部 あけみ <seiran@sx.miracle.ne.jp>

[田部さんの写真]

初めまして!田部(タナベ)あけみと申します。私が頸髄損傷として車椅子の生活を始めて12年と半年が過ぎます。 因は通勤途中の事故でした。当時7ヶ月だった長男は春から中学生。受傷後生まれた長女も6歳を迎え、今は主人と母を中心に、時々子供達の力も借りて日々元気に過ごしています。

そんな私がパソコンと出逢ったのは1年前。主人のノートパソコンでゲーム「ソリティア」をしたのがきっかけでした。長男は学校のクラブ活動で既にパソコンの面白さを知っており、パソコンの購入を望んでいました。後は私が『パソコン面白体験』の結果「よし!買おう!」と言うだけ。数年前から暇さえあれば本を開いていた私は、インターネットによる書籍関係の情報入手やオンラインショッピングの便利さに、すっかり引きつけられOKサイン出したのでした。

怪我は、c-5, 6の脱臼骨折。障害レベルはc-6の不全。手首の背掘運動が出来る私は、市販のビニールパイプを応用することで、タッピングも楽に出来ます。直径13、長さ10位のパイプに両端1残して幅8位の切り込みを入れ、その部分をガスで温め引き伸ばすと指1本通せるゆとりが出来ます。そのパイプをタッピングし易い素材に通すと『タッピングペン』の出来上がりです。ですから特別なソフトや支援技術のお話にはなっていません。今のところ必要も感じていませんし、そもそもそうしたモノの存在すら知りませんでした。

そうなんです!私、本当に何も知らなかったんです!!

私が住む島根県では、まとまった情報交換の場や機関誌がありません。これだけの情報が飛び交う社会において、もっと私達が必要とする情報源が確保されていてもいいのではないかと、今更ながらに気が付きました。そこで数少ない情報とパソコンの良さを伝えるため、自分から情報交換誌を作ったのが4月でした。障害者の高齢化が進む中、果たしてどれだけの方が興味を示して下さったかは解りません。ですがこの作業を始めるための原動力を与えてくれた大元はパソコンです。

今多くの地域で『バリアフリー』をめざす活動が行われています。ですが『実用的なバリアフリー社会』を作り上げるには、もっと私達から社会に歩み寄り私達のことを伝えるべきだと思います。パソコンを通じ私達から発信する事は、立派な社会参加ではないでしょうか。

パソコンを始めて間もなく1年。本当に沢山の方に出会い、沢山のことを教わりました。わずかな空間で障害に囚われ、自分の存在価値を見失っていた私は、頸損歴12年目にして少し囚われから解放され、自分自身を取り戻せた気がします。パソコンは車椅子同様歩けない足の変わりとして、もっと活用していけるはずであり、多くのチャンスを与えてくれるはずです。共に今を生きる者同士、遠慮なってしてられない!

ここに紹介しましたパソコンは、私にとってどらえもんの『どこでもドア』的存在です!


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Last modified : 2002.11.25
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