2002-2003年版には787件の製品(関連製品を含めると1005件)が掲載されてお り,2001年版より96件増加(削除99,追加195)しています。編集の都合上,一製 品中に関連製品をまとめたために,わずかな増加に留まっていますが,実質的には 多くの新たな製品が追加されています。
製品の多機能化が進んでおり,従来の分類に当てはめることが困難な製品や複数 の分類項目にまたがるものも出現してきました。そこで2002-2003年版において は,分類を見直しています。そのため,2001年版の章から製品が移動しているもの もあります。
リソースブックは,障害分類にこだわらず,編集を進めていこうという点では, その方針を踏襲しています。それは,障害は人間に付随するものであり,最初に人 間があるというpeople firstの考えに基づいています。また,障害にこだわりすぎる と,特定の障害に目が奪われ,他の障害は関係ないといった先入観が生まれがちで す。障害は多かれ少なかれ重複することがありますし,また,単一障害であっても エイドの利用において一時的障害が生じるような場合もよくあります。例えば,足 でキーボードを操作してコンピュータを使う人の場合,画面が遠くて見えにくいこ とがあるかと思います。こんな時に「弱視の人のための装置」という分類を見るで しょうか?「コンピュータの画面が見えにくい人のために」といった項目の方が分 かりやすいと思います。何故なら,多くの肢体不自由を持つ人は,視覚障害を持っ ているとは考えないからです。このように,高齢者や病気やけが等で一時的に障害 状態になった場合でもコンピュータやコミュニケーション・エイドは便利な道具に なりえます。
テクノロジーが,多くの人々の生活の質を高める道具となりうることに疑問の余 地は無さそうです。ところが,障害を持つ人たちを支援するその技術は,テレビや 冷蔵庫といった家電製品のように誰にでも容易に選択し利用出来るところまでは, まだ来ていません。例えば,四肢まひがあるからセンサーはこれ,コンピュータは あれにしようといった具合にそのシステムを組み上げるには高い専門性が求められ ます。言語聴覚士や作業療法士,教師といった工学が専門では無い人たちにもそれ を少しずつ誰にでも分かる形にしていく必要性を感じています。このリソースブッ クがその一助になれればと考えています。リソースブックもニーズによって変化し ていくものと考えます。この本を読んでお気づきになられた点がありましたら,ご 意見をお聞かせ頂ければと思います。
リソースブックは年に一度更新されるにすぎませんが,ホームページ「こころ Web」(http://www.kokoroweb.org/)上では毎月更新されています。また,その
メーリング・リストでは隔週で支援技術の最新情報が配信されています。そちらも 利用していただければと思います。