障害を持つ人の大学進学について、欧米の一部の国々では、すでに当たり前のものとなっている。社会のあらゆる分野へ障害を持つ人々が進出している点について、高等教育を受けた人材の増加が背景にあることには疑問の余地はない。
残念ながら、我が国では、積極的に障害を持つ人々を受け入れようとする姿勢は、一部の福祉系の大学を除き、見られない。その理由は、入口が狭い、段差があるといった物理的バリアーが存在することのみならず、障害を持つ学生にどのように講義を行い、試験を実施すればよいかといった教師側の不安が大きな壁としてあるように思える。これら教師側のもつ不安は、情報をいかに伝達するかという情報バリアフリーの問題に置き換えることができる。
近年のインターネットや情報通信機器を始めとする電子機器は、こういった情報を誰もが利用できる形で提供できる(情報ユニバーサルデザイン)点で注目を集めており、すでに、それらの技術を利用して障害を持つ人々の教育を支援するためのセンターがアメリカを中心に広がりつつある。それは、障害を持つ学生自身に対するサポートはもちろんのこと、彼らを受け入れる大学のスタッフに対する有用な情報発信センターとしての機能を果たしている。
以下に紹介するのは、米国および英国で高等教育における情報ユニバーサルデザインをサポートしている機関の一部である。この他にも、各大学で規模の差はあれサポートシステムが生まれている。